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夢・化学-21 同志社大学理工学部が「1日体験入学」を実施

2014年09月25日

11のテーマ別で初の実験に挑戦化学反応や不思議な現象に感動

 
 
  
同志社大学理工学部が主催し、毎年夏休みに実施しているのが高校生を対象にした「夢・化学―21 1日体験入学」だ。今年は7月27日(日)に同大学京田辺キャンパス(京都市京田辺市)で行われた。京都府をはじめ滋賀県、大阪府、奈良県などの高校から126人(男子72人、女子54人)が参加者し。学年は1年生と2年生が全体の8割以上を占めた。用意された実験テーマは、理工学部機能分子・生命化学科が①電気分解で作る金属の薄い膜②磁場を感じる巨大分子ジェル③BZ反応:振動する色変化④DNA分子を細胞の中から取り出してみよう⑤極低温の不思議な世界〜超伝導と磁性〜⑥燃料電池を作って発電してみよう――の6つ。化学システム創成工学科が①化学反応で生まれる光の世界②液体の膜で金属を分けよう③微粒子の集まりとその不思議④ナノ蛍光粒子を作ろう⑤踊る液体――の5つ。参加者はそれぞれ興味あるテーマを2つ選び、午前中はMK302教室に全グループが入り、それぞれ1テーマを学習、実験した。午後は各実験室で1テーマの実験を行った。その中の「DNA(デオキシリボ核酸)分子を細胞の中から取り出してみよう」(人見穣機能分子・生命化学科教授)のグループでは、細胞内の細胞核にある染色体の詰め込まれているDNAをブロッコリーなどを使って単離させる実験を行った。実験では①ブロッコリーの芽の部分をハサミで細かく切り落とし、集めた芽の部分を液体窒素で凍らせた②乳鉢と乳棒などを用いて、粒が見なくなるほどすりつぶした③ブロッコリーの粉にDNA抽出液をゆっくり入れ、かき混ぜた。懸濁液をガーゼで絞り、濾液をビーカーに取った④ガラス棒を使ってエタノールをゆっくりと層になるように注いだ⑤放置するとエタノール層の上部にDNAが析出した。他のメンバーはニラやネギ、エノキダケ、100%ジュースで同じように実験した。時間の差はあったが、どの材料でもDNAが単離して、確認できた。実験に参加した1人は「DNAという言葉は聞いたことがあったが、実際に実験してビーカー内に浮遊しているDNAを見て感動した。化学は実験が面白い」と話してくれた。森康維教授(化学システム創成工学科)が担当した「ナノ蛍光粒子を作ろう」では、学部生や院生が優しくアドバイス。全員が白衣と保護メガネを着用し、ナノ粒子として硫化亜鉛を作製。紫外線ランプにかざすと、紫外線のエネルギーを吸収して蛍光ナノ粒子がオレンジ色に光った。女子高校生は「化学は自分で何か新しいものを作りだすのが魅力。今回、化学の不思議さを知ることができ、もっと勉強したくなった」と話してくれた。
 

教授や院生がアドバイス化学の面白さを体感疑問や興味が化学を学ぶ第一歩実験の楽しさ味わえる体験入学

1996年頃からオープンキャンパスの一環としてスタートした同志社大学の「夢・化学―21 1日体験入学」。子どもたちが化学に興味を持つ秘訣や同大学の化学教育の特徴などを、理工学部機能分子・生命化学科の加藤将樹教授に聞いた。 「私の祖父が金属部品を作る会社を経営しており、小さい時から祖父の働く姿を見て、モノづくりって面白いなと感じていました。このことが分野は違いますが、化学に興味を持つきっかけになりました。大学ではセラミックスが専門で超電導などの研究をしています。身近なところに化学反応や化学製品がたくさんあります。子どもたちにはこれは何でできているのだろう、どうしてこんな反応をするんだろう、と疑問や興味を持ってほしい、これが化学に親しむ第一歩だと思います」今の中学や高校での化学の授業では実験が少なくなっているとか。「そのようです。子どもたちの好奇心を高めるには実験が1番ですが、薬品や電気などを扱うので、事故も起こりやすいのも事実です。ぜひこうした『夢・化学―21』の体験入学に参加して、大学での実験に参加して化学の面白さしてほしいですね」良心に基づいた教育を掲げる同志社大学。参加した高校生のためにお全力を尽くす教授や大学院生の姿にその精神が脈打っていると感じた。